連続死～第一部～

４・子供たちの集団

『おじさーん！こっち向いてー！』

生前は活発であったであろう少年が、大きな声で私を呼ぶ。少年の方を向くと、子供たちが一斉にワーワーキャーキャーと騒ぎ出す。

『ホントにこっち向いたー！』『おじさん私にもキラキラしてー！』『あいつに負けられねぇ！』

……ん？最後に聞こえたセリフに違和感を覚えたが、子供たちの集団に近づいて行った。

ここでは過疎地の小学校三年生、一学年一クラスの36名と引率の教師２名、そして近所の保育園児と保母さんの合わせて７名が亡くなっている。
小学生たちが遠足の場所に向かうバスに乗っている時に、近所の保育園のお散歩の一団に突っ込んだらしい。その後、バスが炎上。

亡くなっても元気な子供たちに注意する先生らしき大人たち。未来ある子供が亡くなったのは悲しいことだ。

「皆さん、こんにち『カンチョー!!!!』うぉぉぉぉぉ!!!!」

子供たちはみんな腹を抱えてゲラゲラと笑っている。