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彼女と僕
『君のいう探し物を見付けてあげに来たんだ。ねぇ…一体、何を探しているの?』
夜明け前の薄暗い樹海には雨のせいか光が射し込む事もなくぼんやり浮かぶ彼女の姿。
『私の探し物はね…………。』
彼女は着ていたワンピースの裾を上げながら僕に薄笑いを浮かべた。
『あなたが切断した足なのよ。ほら……どこに隠したの?言ってごらんなさいよ』
彼女の薄笑いが睨みに変わる。
彼女のその顔を見た瞬間…僕は1年前の出来事を思い出した。
『私が死んだ理由はね……』
ゆっくりと彼女が話し出した。
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