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止まったと思ったら、一人の声の主が
「あっれぇー?」
と声を上げながら、近づいてきた。
気がつかれたことに思わず、ビクついて、つむっていた目を開ける。
気配で声の主がボクの席近くで足を止めたのが分かった。
「巡、どったの?」
と声の主は首を傾げ、ボクの顔を覗き込むようにして、聞いてくる。
首を傾げたせいでキミの肩先まである綺麗な髪の毛がサラリと流れた。
聞いてくるその表情は少し驚いているようにも見える。
その姿にボクは
(カッコいいっ…!)
と噛み締めるようにして、思ってしまった。
ボクの頬は熱く、きっと赤いに違いない。
高揚しているボクにキミは一切気づかずに言葉を続けた。
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