【2】~徳田真美side~

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帰宅すると、父と母が私の帰りを待っていてくれた。両親の座るダイニングテーブルの対面に座ると、父が言った。 「巧巳、どうだったんだ?」 「うん……それがさ……」 言葉を濁す私の様子を察してか、母が口を開いた。 「腎臓病?」 母は、私と同じ医療事務をしている。私と同じ病院ではないが、木更津の総合病院で働いている。昨夜、母には巧巳の症状を伝えていたので、病名を推測出来たのだろう。 腎臓病。正解。 「慢性腎不全だって……末期の」 両親を目の前にして、今まで必死に堪えていた涙が、堰を切ったように溢れてきてしまった。 「ふっ……うぅぅ、お母さ……わぁぁん」 私は火がついた子供のように声を上げて泣いた。子供の時以来だ。こんなに泣いたのは。 私の泣き声を聞いて、同居している祖母もリビングにやってきた。祖母は私の隣に座り、 「真美、どうしたんだい」 と、泣きじゃくる私の背中を擦りながら、私の顔を覗き込んだ。
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