【3】~間宮巧巳side~

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腎臓病患者や、糖尿病患者のための、治療用特殊食品やサプリの販売もされているのだが、結構値段がはる。 入院中の食事もビックリするほど質素なもので、ほぼ無味だった。 俺は元々痩せ型ではあったが、入院当時六十五キロあった体重が、入院二週間で五十八キロまで落ちてしまった。身長は百八十一センチ。 __その後、真美が来て、真美と入れ替わりで両親が帰っていった。 「お母さん、心配してるね」 真美が言う。 「ああ、アイツは心配性だからな」 スマホを取り出した真美が思い出したように言った。 「あ、昨日ラインすんの遅くなってごめんね?」 「ううん、なんかあった?」 「それがさ、帰宅した後、疲れて寝落ちしちゃってさ。起きてすぐ巧巳にラインしたんだけど寝てたよね」 真美は申し訳なさそうにペロっと舌を出してお道化ていたが、それが嘘だということを俺は見抜いていた。
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