第弐

2/24
前へ
/30ページ
次へ
ーーーーーいーーーー ーねーーーーちーーーーーーーおーーー 誰かに呼ばれている気がする。 そういえば、私どうしたんだっけ…? だけどもう少し…もう少しだけ… 「おい!起きろって!なぁ!」 「うぅん…」 激しく揺さぶられて、まだ起きたくないという気持ちとは別に、脳は起きろと命令をする。 「おい、気が付いたか?何だってこんな所で寝てるんだよ!しかも、その格好何?それから、その横の箱みたいなのは何?」 すぐには焦点が合わず、ぼんやりと話し掛けられている言葉に耳を傾けていた。 こんな所で寝ている? その格好? 箱みたいな物…? 一気に捲し立てられても、まだ脳は正常には働いておらず、ぼんやりと聞き流す。 段々と焦点が合ってきて、話し掛けられている人に目を向けるが違和感しかない。 ん?と小首を傾ける。 「お前大丈夫か?」 そう問われ、コクリコクリと頷く。 「あ…の、ここはどこですか?」 漸く口から出た言葉はそれだった。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

39人が本棚に入れています
本棚に追加