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「誠実な男、か」
それは、慶太郎が結婚してから、初めて言われた言葉だった。
「ねぇ、私にこのページの続きを書かせて貰えない?」ふいに、挿絵が提案した「明日は朝早いのよ、それに良い文章が浮かんでも、すぐにメモ出来るか不安なのよ」
「なるほどね」
慶太郎はそう言うと、新しいスマートフォンを挿絵に手渡した。
「これでどう?」
挿絵は書き終えた短い文章を、慶太郎に見せて。彼の反応を確かめた。
「え? これだけ?」
挿絵が入力した文章は次の通りである。
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