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「物語の中で、それが出てくるのかは不明だけどそれは大丈夫なのね?」
「ああ」慶太郎はそう頷くと「そっか!」と声をあげた。
「どうしたの?」
「ぼくが予め、強制非公開になるワードは何か、先に調べてから、子供たちに教えてあげれば良いんだ」
「なんか、重箱の隅つついたようなやり方ね」
「そうかなぁ。でも何が良くて、何が間違っているかを子供たちに教えるのが親の仕事じゃないかな? 一人で考えてるから、みんな分からないんだよ。だから家族が必要なんじゃないか?」
「あなたも父親らしいこと言うのね。それにしても、あなたもあなたなりに、ちゃんと考えているなんて思いもしなかった」
そう言うと、挿絵はスマートフォンを持ち上げると文章の手直しを始める。
◆
勇者のサイボーグの体は、機械の部分がつぎつぎ身体から離れていき、そのちからは空気が抜けたように体内から抜けていった。勇者は全裸になった。
◆
と言う文章を、先に書いた文章の間に挟み込む。
「ねぇ、あの占いだけど」
入力し終えると、ふと慶太郎の方を向き、挿絵は訊ねた。
「なに?」
「浮気は不倫の話を書くひとは、どんなひとだと思う?」
「結婚生活に満足していないか、不満がある。相手はイケメンで優しくて自分の言うことをホイホイ聞いてくれる使える相手が良い、家事のことを黙ってハイハイやってくれるイクメンが良いとか、そう言う願望もあるんじゃない? て挿絵はもしかして......」
先程、浮気や不倫の話が良いと挿絵が話していたのを慶太郎は思い出した。
「昨日まではあたり、今日からはハズレってところね」
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