1・スマホ小説始めました

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 慶太郎は"神様の手違いでひとが生まれる"設定の性格占いを始めた。  占いの結果はこうだ。 ・神様の手違いでひとが生まれることを選んだクリエーターは、自己の人生に不遇を感じている。就職活動または家庭環境が巧くいっていないので、自分は現状とは全く違う人生を歩む筈だったと思う。つまり人生のマイナス面の責任は全て他人にあると考えているタイプ。  「タイムスリップものは?」  「過去の終生と、未来の不安どちらかじゃないかな? 過去にやり直したい黒歴史があるとか、先のこと分からないから不安になる」  慶太郎が読んで来たものの中には、凄惨な過去や荒廃した未来を描いたものが多かった。 その変型パターンとして、気にいらなければ死んで転生すればいいと言う、自殺を斡旋したリセマラ的な作品も散見された。  「みんながみんな、あなたみたく楽天的じゃないからしょうがないわよ」  「それはそうだよね。本題に入ろう。優成はどんな話しが良い?」  「あたしは、やっぱり恋愛かな。パティシエを目指すいけずな男子がブティック店を営む女の子と知り合って、そのギャップ萌えに胸きゅんして、からの壁ドンでコロリが鉄板よパパ」  「すごいリアルだな」  恋愛にスウィーツに小物を出してくるあたりはやはり女の子だが、最近の小学生も随分ませたものだと慶太郎は驚いた。  「恋愛は私も賛成だけど、浮気や不倫ものも捨てがたいわね。あ、別に結婚生活に不満がある訳じゃないけど、ちょっとは冒険はしてみたいのよ」  「よくお分かりで、不満があるのかと思ったよ」  「至らない点は確かに多いけどね。で、あなたの希望は?」
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