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ネタばらしじゃないのか、落胆なのか何なのか分からない感情になったが、このままここに居続けるのは恥ずかしすぎる。
仕方が無いので、彼の後をついて行った。
連れてこられた、公園は、オフィス街の中にある事もあって、人は殆ど居ない。
本当に、良かった。
これで人が多かったら恥ずかしすぎて卒倒する自身がある。
「本当に、日向なのか?」
俺が、そう言うとウサギはコクリとうなずいた。
「俺の知り合いだから、そんな恰好をしているのか?」
そう聞くと、フルフルと首を振った。
「なら、何故、そんな恰好……?」
ウサギがこちらを見た。といっても着ぐるみの為、実際に目があっているかどうかなんて分からないのだけど、暫くの間見つめあった。
ようやく、ウサギはホワイトボードに何かを書き始めた。
あくまでも話さないつもりなんだろうか?
【きっと、俺を見たらがっかりする。】
「何だよそれ?俺見るからにフツメンだけど、お前がっかりしたのか?そういうもんじゃないだろう。」
そもそも、実際に会いたいと思うくらい仲良くなったと思ったから今日の件だって提案したんだ。
仲良くなれたと思っていたのは俺だけだったんだろうか?それは、ちょっと、いやかなりショックだ。
気落ちした事が表情にも出ていたのだろうか、ポンポンと撫でられた。
ぬいぐるみの手が地味に気持ちいい。
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