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本編
いやいやいや、さすがにコレは想定していなかった。
何が、と言えばこの目の前の人物だ。
某SNSで仲良くなった日向とあう事になった。
勿論、プロフィールと全然違う人が来たらどうしようとか、万が一犯罪に巻き込まれたらどうしようとかそういう不安はあった。
だが、この状況を誰が予想できただろうか?
目の前に居るのは、ピンクのウサギの着ぐるみだ。
トントンと肩をたたかれ振り向くとウサギが居た瞬間の驚きが分かるだろうか?
お互い目印にと決めたおそろいのストラップ付きのスマホを持っているということは待ち合わせの人物は彼なのであろう。
(元々、同じアーティストのファンでコンサートグッズのトラップをお互いが持っているということでそれを目印にした。)
なぜ、彼はこんな恰好で来たのであろう?
もしかして、俺の知り合いで、ネタか何かでこのような恰好をしているのだろうか?
「あ、あの……。」
俺が声をかけると、ウサギはカバンからおもむろにホワイトボードを取り出し何かを書きだした。
そこには
【ここではアレなので、近くの公園へ】
と書いてあった。
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