魔女姫は海に啼く

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「私からも――ありがとう」  あらゆる意味をこめた礼を口にして、ラナはサイの胸に耳を当てて耳を澄ませた。  潮騒の音。サイの鼓動。風の音。温かな音に満たされて。  ――魔女姫の声はもう、聞こえなかった。 (了)
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