30人が本棚に入れています
本棚に追加
私も疲れ果てていた。
捕まって良かったとさえ思う。
警察も検事も裁判所もそして政治家も敵に回したわけだから、当然助かるわけはない。
上告はせず、死刑を受け入れた。
通常死刑は、1年間拘置された後に執行されるが、私の場合は裁判の3か月後に速やかに執行された。
当日の午前9時に刑務官と警備隊の5名が独房の扉を開け、私に死刑の執行を通達する。
そのまま刑場へ連れて行かれ、10時には処刑されるようだ。
私の首にはロープがかけられ、目隠しをさせられた。
絞首床が開く。
同時に穴の中に吸い込まれるように落ちて行く。
2~3メートル落ちたところでロープが伸び切って止まり、
・・・私は死んだ。
・・・・・
最初のコメントを投稿しよう!