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それももっともなこと。
ゴッセンの座っているのはギルドの建物の中でもっとも奥まった一角にあるデスクで、そのデスクにはギルドの紋章である向かい合ったふたりの顔が精緻な彫刻で彫られているからで、かれがここの責任者であることは一目瞭然だからだ。
いま姿を現した男ほどの”オーラ”を持つものにとって、ギルドの受け付けにわざわざ来意をつげることは屈辱でしかないだろう。
ゴッセンは男を迎え入れる態勢をつくるため、楽な姿勢をとり待ち構えた。
男は挨拶も交わそうとせず、ゴッセンの目の前の椅子にどっかりと座っていきなり切り出した。
「あんたがここの責任者かね?」
「そうです、ゴッセン……」
「名前などどうでもいい。これから、あんたにひとつ協力を願いたい」
「協力?」
男の申し出にゴッセンは目を見開いた。
ギルドにやってくる人間の目的はただひとつ。念話を頼みにくるだけだ。
しかし男の「協力」という言葉はいままでだれも発しなかったものだ。
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