カミホシムラの謎を追え

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 一年生のオチくんもルネちゃんも、二年生のミイリちゃんも低学年だからまあしょうがないなとは思うけど、やっぱり加美星村の伝統や文化など興味がないらしい。 ムロくんは、ぼくと同じ六年生だけど、まあマンガ好きだからしょうがないよね。  それで、ちゃんと調べているのはぼくと五年生のゲンタくん、それに三年生とは思えないほどしっかりしているサクミちゃんだけだった。 その三人でカミシマイ祭のことをテーマにしようと決めて、調べはじめたのだけど。 「カミシマイ祭って、子どもたちにはなんだか秘密にしていることが多いし、図書館の本を調べてみても、カミシマイ祭のことが書かれているのは少ないみたいだなぁ。 そもそも加美星村についてのことを書いた本自体が少なすぎだぁ。 かろうじてこの、新民俗学辞典の中に引用されている、“わが国に残された最後の秘境ーカミホシムラの謎を追えー”というタイトルの本があるみたいだけど。 図書館のお兄さんに聞いたら、そんな名前の本、図書館にないっていうし。 どうすっかね。ほかの題材にしたほうがいいかなぁ。」
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