1.彼女

3/3
15人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ
麻友ちゃんは小学生から高校生の現在まで、ずっと同じクラスで、ずっと仲良くしてくれている大好きな私の友達だ。 教科書を忘れると、いつも麻友ちゃんは自分の教科書を貸してくれて、自分は他のクラスの友達に借りに行く。 宿題を忘れたら、一緒になって忘れたふりをして補習授業を受けてくれる。 麻友ちゃんは今まで会った誰よりも、私に優しい。 大好きで、大切な友達だ。 その麻友ちゃんには更に昔から腐れ縁と呼んでいる幼馴染がいる。 私が、好きな彼だ。 彼と麻友ちゃんは幼稚園から一緒で、家も近所。 彼と麻友ちゃんは仲が良いから、必然的に麻友ちゃんと仲の良い私も彼と仲良くなる。 三人はほとんど一緒だった。 彼と話していると、よく後ろから麻友ちゃんが驚かしてくる。 後ろから、わっと声を出してギュッと抱き着いてくる。 そういうところも可愛い。なにをしても可愛くて、私が麻友ちゃんに勝る要素なんてないんだって、そんなところでさえも実感してしまう。    
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!