1人が本棚に入れています
本棚に追加
場所が近付くと、喜勢川部屋での稽古になった。
鷲井は幕下相手に胸を出す。
鷲井の後には喜泉錦が土俵に上がり幕下相手に胸を出した。
「どうだい?」
喜勢川は見学に来ていた19歳の朝切に聞いた。
「はい、鷲井関も喜泉錦関もそう体は大きくないのに、凄いです。」
朝切は素直な感想を口にした。
喜勢川は笑みを溢した。
朝切は高校で相撲を始めてインターハイベスト8に入った。相撲で大学に行ったものの、夏に馴染めなくて大学を中退した。
しかし、相撲が好きだという気持ちは残っていた。
働いていた建設会社の社長が喜勢川を紹介した。
「184㎝、140㎏だっけ?その体格も才能だ。どうだい?」
喜勢川の言葉に朝切は頷いた。
「九州場所を見てから決めるといいよ。」
最初のコメントを投稿しよう!