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幕内力士の喜泉錦が幕下相手に胸を出し終えると、幕下以下の力士が土俵上をホウキで掃く。 キレイに土俵を仕上げると、少し時間を要して、喜泉錦が廻しを叩いた。 「よし!鷲井!」 鷲井は「はい!」と土俵に上がる。 喜勢川が立ち上がる。 「よし!お互い遠慮はするな!」 喜泉錦と鷲井の稽古が始まる。 それは今までとは違う空気となる。土俵上は二人が独占する。 この二人だけが許された空間だ。 喜勢川もこの間には入らない。 いや、入ってはいけないー
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