鈴蘭の花言葉

２人は出会う

リヨとカナエが出会ったのは、２人が僅か２週間だけ入ってた軽音部の新入生歓迎会だった。

２人が高校１年の春、１２畳程の部室に先輩方と新入生合計３０程が押し込められた。新入生歓迎会は、お菓子とジュースを飲みながら行われた。
場は、緊張する新入生、見るからに期待を膨らませる新入生、ただ盛り上げようと必死になっている先輩方、様々だった。制服がなく私服の学校のため、誰が先輩か後輩かがわからない。
リヨは、誰と話して良いかわからずただ一人でオレンジジュースを飲んでいた。周りにいる同じく新入生のような人に声を掛けるものの、話がすぐに終わってしまう。続かない。ただ、時間だけが流れていく。
盛り上がりに欠ける時間が過ぎいく中、突然、部長らしき背が高く如何にもモテます！という雰囲気の先輩が中央で声をあげた。
「皆さん、暗いですね。もっと盛り上がっていかないと！…そこのでですが、これから皆さん、ポッキーゲームしましょう！」
…突然だった。
「いえーい！！」