ある朝の怠惰

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ある朝の怠惰

さて、目覚めである。我が著者は起きて血圧を測りその高さに目眩を覚えながら血圧の薬を飲む。もともとアレヤコレヤで処方された薬が多い著者である。夜には5種で10粒もの薬である。うち1種は高い新薬である。それを様々な補助で安く貰っておるのだが、世の中的に社会保障費が高いという報道がある度に著者は生意気に心を痛めておる。これを飲まないと結局集中治療室に入院したりしてさらに多額の出費と多額の補助を貰うことになってしまうので、黙ってちゃんと飲んでおけと思う。だが世の中で悪いやつに当てようとした正義の礫は往々にして悪いやつには当たらず、関係の無いまっとうで心が弱い人々に当たりまくるのである。自殺者は減ったことになっておるがその統計も本当かどうか疑わしいと私は踏んでしまう。現代は減らすとなれば数字が減れば良いので実態と関係なくても減ったことにする世の中である。まるで旧ソ連の計画経済である。そもそも日本は計画大好き数値偽装大好きの国である。いくらがんばっても石油備蓄量の数字を出さないで戦争で油ぎれして多くの艦艇が行き倒れした伝統は脈々とつがれておる。零戦の撃墜数も誤認もあったのは仕方ないとして台湾沖海戦の数値偽装はトンデモなかったのだ。あれでは伊勢さんがまったく浮かばれぬと言うものである。
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