空色神話

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空色神話

雨の街 紫陽花 光の洪水は森のせい あなたが白い道をたどり しとしと降る水滴を 指ですくって 水に照らした 地面の鏡 生き写しのようで 恋しかった 子どもはね わかってるけれど 言ってほしいのよ 頬の産毛や温もりとか 知ってるけど 抱いて眠りたいのよ 見守ってるの やさしい手のひら小さな頭 留守番してて がんばれたことや いない時も 待ってたこと いつの間にか強くて弱いひと 背筋を追い越し あいしてる
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