氷の壁

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  次のEXTREMESのヒーロー、一人はタイチ。俺もだけど。前回はその未来のイメージを基にオープニングステージを作り上げた。そしてタイチは僅か一大会で俺が思い描いた未来を手にした。二人で並んで立つ未来を。 が、想像よりずっと強く大きく羽撃くタイチを嬉しくも恐ろしい気持ちで見つめる俺。カードローナ……俺のいないハーフパイプでタイチがどう飛ぶのか。今、村でどうやって仕上げているのか。 そして夢を。一緒に五輪の舞台で飛ぶ夢を、タイチが掴めるのか ───── 竜神様、どうかニュージーランドでもタイチをお守りください。 ついでに雄大も。 禊はあと三回だけど、それが終わってもタイチが飛び続ける限りやりたいと言ったら『いいよー付き合うよー』とあっさり言われた。相変わらずライトな風習だ。 今年はタイチが俺の動向にやたら敏感で、ヒロさんと二人で竜頭に向かう時にはじーっと見ていた。そのうちバレるかも知れない。バレたら白装束プレイを要求されそうでそれも怖い。 あんなエロ大王なヤツですが、竜神様、重ね重ね、どうかタイチをお守りください。  
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