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西川さんとトキさん、2本のエレキギターがアンセムを最高潮に導く。その勢いのまま2曲目で歌い出した瞬間また花火、そして背中からまさに圧し倒されるほどの大歓声。
すげー。ただただすげ──……………
西川さんが凄い人だって事はちゃんとわかっていたつもりだった。俺なんて柊がいなければ知り合うことすら出来ない雲の上の人だって。
でも、普段の西川さんは小柄でいたずら好きで、俺よりずっと年上なのに甘えん坊で可愛らしい人。
それがステージの上で歌う姿はとても大きく見える。オーラが弾けまくって物凄い迫力だ。
「タイチ、僕らのダディはすごいでしょう……?」
レオはステージを見つめながら俺の手をぎゅうっと握り、ポロポロと涙を零した。俺はその冷えた手を握り返して、何度もそうだねって答えた。
3万人が一緒に歌う。6万の目、6万の耳が、みんな西川さんを、JIBを感じてるんだ。
「ただいま!」
「柊!」
凄いんだ。フード取ったら西川さんが出て来て、歌めっちゃ上手いしJIBの皆さんも何かヤバいし、俺も泣きそうっ……!
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