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ゲームに疲れて台所に麦茶を取に行ったときに,ミカンがおかしな歩き方をしているのに気が付いた。
「あれ……? ミカン……。ミーちゃん,ちょっと,こっちにおいで」
ミカンを呼ぶ声にリビングにいる妹が反応した。
「ねぇ,お姉ちゃん。ミカン,どうしたの?」
「ん~ちょっと,変な歩き方してんだよね。怪我とか病気じゃなきゃいいんだけど」
「え~マジで……心配だからちゃんと調べようよ」
そう言うと,妹も心配になったようで二人でミカンを捕まえようと,警戒されないように静かにミカンに近づいて行った。不自然に姉妹で並んで家の中を歩く姿にミカンが不思議そうに見上げた。
ミカンはヒョコヒョコと前脚を庇うかのような歩き方をしながら,私たちの前を通り過ぎようとした。まるで警戒感のないその姿は,いつものミカンだった。
妹がヒョイッとミカンを抱きかかえ,痛がらないように優しく撫でるようにして前脚を確認した。お腹を上に向けて両手両脚を拡げるような態勢にされると,私と妹の顔を交互に見た。
「ミィィィィ……」
抵抗できないと悟ったのか,お腹を上にして抱きかかえられたまま妹の顔を見て,か細い声で小さく鳴いた。
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