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「ホントですかっ!嬉しいっ!!わわっ、どうしようっ。この事、部の人達には秘密……ううん!堂々と彼氏彼女になりましょう!」
彼女の言う通り。
真剣な交際を隠す意味などないのだ。
少し、周りの美幸ちゃんファンからの嫉妬で苦労するかもしれないな。
しかし、何だか笑えてきてしまう。
それもまた、青い青春なのだろう。
「よろしくね、美幸……って呼び捨てでもいいか?」
「あっ、はいっ、アタシも先輩とか部長とか……も変っ!ちゃんと拓也くんって呼びますねっ」
「うん、いいよ」
「あ、でも怒りません?」
「怒る?」
僕は首をかしげる。
「だって、少なくとも年上で先輩なのに馴れ馴れしいかなって不安になっちゃって」
僕は思わず小さく笑う、それに反応してか彼女も安心したようにクスクスと笑い出す。
恋人同士、そんな事を気にしていてどうするんだ。
二人はこれから、甘い甘い恋愛を経験する仲なんだよ。
お互い、バカみたいに大声で笑った。隣のクラスに聞こえてはいないだろうか?
それすら面白い、そうか。恋愛ってこんなに楽しいものなんだな。
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