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そんな私の細やかな楽しみ。それはわずかに体が動かせる時間、
毎日安楽死に関するサイトを眺める事。
私が住むこの国では、安楽死が認められています。
五十万円ほど用意すれば、この苦しみから逃れられる。
そんな夢のような展開に思いを馳せて、
透析の針を突き刺されるのが私の日課。
この日課は、そう遠くない未来、私が死ぬまで続くのでしょう。
漠然とそう思ってました。でも私は出会ってしまいます。
あの人に。そう、私の人生を大きく変える、私を花開かせる運命の人に。
彼女の名前は『ユズリハ』。
お父さんと病院の人以外で初めて訪れた普通の人でした。
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