第3章.絶頂

2/2
前へ
/15ページ
次へ
 ああ。やっぱり私達はどこまでも『同じ』なんだ。 心がポカポカぬくもって、 私は感極まって貰ったカードを抱き締めました。 「後はどっちが先に死ぬかだねー。  あ、一応言っておくけどズルはなしだよ!」 「わかってます。というより自殺した人の臓器は  使ってくれない気がしますし」 「いやーいざとなったら使うんじゃない?  というわけで指切りげんまんだよ」  彼女の指が私の小指を絡み取り、 身を焦がすようなぬくもりを伝えてきます。 指切りげんまん、どこか狂気が漂う約束の歌を紡ぎながら。 私は一人願っていました。  『神様。どうか私を先に殺してください』と。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加