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さよなら
幸せな日々が終わったのは小学校3年生になった頃だった。彼がみんなの前で、転校する。と告げた時、頭が真っ白になった。でも、すぐに、
想いを伝えなきゃ
そう思った。
でも、伝えれない。勇気が出ない。もう何もなくなるのに、また会えた時二度と笑ってくれなくなる気がしてどうしようもなかった
気づいたら彼はいなくなってた
あれほど人の事を想って泣いた事はない
彼にどうして伝えれなかったの?
どうしてもう少し喋れなかったの?
なんでもう少し勇気を出せなかったの?
そんな気持ちで一杯だった。
その日から、彼にチョコを渡したバレンタインも
彼との大切な想い出の雨も
全部嫌いになってしまった
彼のことを思い出すから
どうしようもなく悲しくなるから
でも、それじゃダメだったんだ。
それに気づいた時にはもう遅かった
彼のことで私は変わった
周りから人が離れてった
でももう笑顔ではいられなかった
彼がいたから笑えた
彼がいなくちゃ私は何にもできなかった
私にとって彼は心の支えだったんだ
もうなんでも良い
どうなっても良いから彼にあわせて
そう願った日も少なくなかった
神様、昔に戻して
今度こそ、言えなかった想いを伝えるから…
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