17人が本棚に入れています
本棚に追加
部活はやっていないので、私の部活が終わるまで、図書館で待っていてくれたのだ。
部活の忙しい私は、週に一回、時間を合わせて一緒に帰るだけしか、二人で一緒にいられることがない。
でも、それもあと少し。
私も6月のインターハイの地区予選で、おそらく引退。
そうすればもう部活もないので、毎日一緒にいられるようになる。
正直、キャプテンでありながら、県大会出場するよりも、早く負けて引退したくなってしまっている自分に、少しびっくりしている。
二人の付き合うきっかけは、一年生の入学直後のオリエンテーション。
バスケ部の紹介で、男子のキャプテンとのジャンケンに負けた私が、バスケ部を代表してステージに上がることになった。
そしてうちの高校の伝統というか、文化というか…
よく分かんないけど、この部活紹介は、各部の代表が、何故か蛮カラ風?に、応援団の団長チックにやることになっている。
「押忍!! 自分はバスケ部キャプテンの若野亜美であります!!」
みたいな。
それでジャンケンに負けた私が、嫌々ながらそれを壇上でやったんだけど、どうやら私のその姿に、新入生の原田拓也はビビッときたらしい。
最初のコメントを投稿しよう!