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その後、私たちはそれぞれの両親に迎えに来てもらい懇々と説教をされた。ビックリするくらいの大目玉だった。
「ノノちゃん、私の事を考えてやってくれたことだから、怒らないで?」
「それはそうだけど、あんな坂を歩くなんて危ないことしなくてもよかったでしょう!お願いだから、心配させないで。あなたはまだ生きているのよ?!」
どんな気持ちで、キリの両親がそう叫んだかわからない。その言葉は、私の耳にずっと染みついたまま、キリは家族と一緒に病気の治療の為遠い異国へ行った。
それから、数年。
私はノートパソコンのメールのページを開き、のろのろとキーを打ち始めた。
アドレスが変わっていないことを祈りながら本文を打ち始める。
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