第三回 吃音と電話

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第三回 吃音と電話

こんにちは、七々扇です。 今回はこの、恐怖でしかない『電話』ーーこの事をテーマに、書いていきたいと思います。 ベルさんが折角発明してくれた電話ですが…幼い頃から今日まで、『なんて物を発明してくれたんだ!』と勝手ながら思っています。(ベルさん、本当にごめんなさい…) 前々回お伝えした通り、この電話には、物凄く辛い思い出しかないのです。 変質者だと思われる 名前、その他第一声が出ない 話の途中で無言になってしまい、相手に困惑される 『相手の顔が見えない』から余計、緊張しては吃り、再び緊張しては吃りを繰り返し、相手を不快な気持ちにさせてしまう事も暫しありました。 学生時代は連絡網や、就職活動先への連絡等で苦しみましたが、社会に出てからはもっと大変でした。 お客様への電話、下請会社との電話…初対面の人相手の電話に、日々手が震えました。 私はゼネコンに入社し、工事現場の監督を五年程していました。その頃は幸いにも、個人用の携帯を持たされていた事と、FAXとメールでのやり取りも多かった点が、精神的に楽でした。 でも、固定電話がある事務所の静かな閉鎖空間で、初対面の取引先に電話する時は、緊張して吃ると分かっていたので、 あえて騒がしい現場まで行き、自分の携帯電話で通話したりしていました。 ↑途中、会話に詰まっても「すみません、現場が騒がしくて…」と誤魔化せるからです。笑 その後全く建築ではない、ネイリストへ転職しました。 専門学校へ通っていた時は、昔から絵を描くことが好きで、手先を使う事が好きだし、自分にはピッタリだ、と思っていました。 でも、私は就職してからの事を全く考えていませんでした。 マニュアル通りの予約電話対応、お客様のお迎えとお見送り、そして接客がある事を全く考えていなかったのです。
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