風祭にて

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「都心の複々線区間の賑わいとの対比がすごいですね」 「小田急は海あり山あり都会ありの沿線風景の変化が大きくて楽しいステキ私鉄のひとつであるのだ。関東私鉄の女王という評価もうなずける」 「車両もいろいろあって面白いですよね」 「そして、ついに我が『鉄研でいず!』の聖地・海老名に『ロマンスカーミュージアム』の建設が発表された!」 「すごく嬉しいですよね」 「いささか手狭なミュージアムになることは予想されるが、これはまさに我が『鉄研でいず!』海老名聖地化計画への追い風である!」 「もー。オルタニア4号の『勝手に聖地騒動顛末』をまたやるわけにはいかないんですよ。あれ、この雑誌オルタニアを占拠してクーデターしたけど、鎮圧されちゃったし」 「クーデターは鎮圧されるまでがクーデターなのである!」 「ワケワカンナイこと力強く言わないでください! ヒドいっ!」  総裁は顔を赤らめている。 「イミわかんないところで照れないでください! もう、めちゃめちゃです!」  快速急行は小田原についた。巨大な屋根とそれを支える恐竜の骨のような構造の下のホームを二人は歩く。 「この小田原で、湯本方のホームの4両編成の赤い1000形に乗り換えるのだ」     
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