笑顔のデッサン

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「お兄さん……いえ、常世明時先生。私、先生のおかげでここまで生きることができました」  カエデの掠れるような言葉を前に、オレは震える唇を噛みしめながらクロッキー帳に鉛筆を滑らせた。 デッサンが完成するまでの間、彼女は誰よりも美しい笑顔を浮かべていた。
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