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前編
この話を読むときっと君は僕のことを嫌いになるだろう。けれど、なんとなく、書きたくなったので書こうと思う。
僕が専門学校の時の同じクラスにいたN君。
彼は生まれつき、足の関節が柔らかくて、
普段の歩行に松葉杖が必要だった。
車の免許は持っていたけれど、
「怖くて乗れないんだ」とよくこぼしていた。
顔の雰囲気としてはエレファントカシマシのボーカルの人から、強さみたいなものを120%差し引いた感じ。
そのクラスは人数が少なくて、全員で8人。
学校自体は福祉がメインのところだったけれど、
僕が在籍したのはコンピュータと簿記関係の学科。
他クラスは40人とか50人くらいいて、
そっちは医療とか介護の勉強をしていたらしい。
いわゆるマイノリティだったけれど、
あまりにもジャンルが違いすぎて優劣を比べることは出来なかったように思う。
僕は頭がそこそこ良かったから、
クラスの中では8人しかいなかったこともあって、
突出して勉強が出来た。
卒業した時に唯一、コンピュータ関係で国家資格を取ったし、就職も地元ではいわゆる一流企業に入った。
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