Hidden feelings

2/2
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
日常。 ただ流れていく退屈な学校生活。 普通に通い、授業を受け、そして家に帰る。 繰り返される毎日。 とても退屈な日々の生活の一部。 僕にとって学校はとても退屈であった。 しかしながら、退屈な時間もいつの日か終わりを向かえた。 それは一つの出来事があったから。 それは本当に些細な事だった。 隣の席の名前は何と言ったか……。 仮に彼女と呼ぼう。 その時まではその彼女の事なんて気にもしてなかったのだから。 その日彼女は筆箱から消しゴムを取ろうとして僕の方まで転がしてしまった。 まぁ、すぐに取れる位置でもあるし、ほっとくのもなんか悪いなと思い拾って渡してやった。 すると彼女は少し恥ずかしそうに、ニコリとしながら小さく、ありがとうと言った。 何の気なしにだが、たまたま見てしまったその笑顔から僕は目を離せなかった。 知らず知らず引き込まれてしまった。 あぁ、これが、その、一目惚れってやつか……。 隣の席の相手に、か。我ながら何ともベタな。 しかし、一度意識した相手がこの距離。 気にするなと言うのが無理だろう。 退屈な灰色の日々はこれにより色づいた日々に変わった訳だ。 この数ヶ月、何だかんだで話すようになり、彼女との心の距離も縮まったのかな?と思う。 もしかすると彼女も僕を気にしてくれてるのかもしれない。 そんな期待をしつついつも彼女と他愛もない話をしていた。 しかしながら、ある時、少しだけ勇気を出し、何気なくを装い聞いてみた。 ゛好きな人とか居るん?〝 返事はーー。 ゛部活の先輩〝 ショックだった。 ゛付き合ってるん?〝 平静を装い。 ゛先輩彼女居るし〝 少しホッとした。 けどーー、それを聞いたらなんだか、言えないよね。 僕の本音は。 だから、卒業までずっと僕らは友達。 あーぁ、言えなかったなぁ。 好きって。 今になって思っている。 どんな結果になっても言えば良かったなぁ。 後悔。 だけど、仲良く出来てた、それだけは良かったかな。 うん、多分あの時は上出来だったんだろう。 けど、もし、今度があるならば……。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!