【これでいいのだ】

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いや、そこは経済新聞とか全国紙だろう。 オレはツッコミたくなる気分を無言で抑えた。 そして、気になっていた事を聞いてみた。 「神様、ちょっと聞いていい?」 「なんや?」 「神様はどうして関西弁なんですか?」 「気になるか?」 「うん、スゲー気になる」 「それはなぁ~ワシが関西のあるお山から来たからや」 「神様にも出身地があるの?」 「まぁ、ワシらは本体から増殖してどこでもいけるから、敢えてどこ出身と いうのはあらへんけど、ま、普段どこに本尊置いてるかいうことやろな」 増殖って…… オレの頭にはモヒカン刈上げが次々に出てはひっこみ、ぐるぐる回る チューチュートレインが浮かんで爆笑してしまった。 「いってきます」 いつまでも手を振って見送る美魔女にうんざりしながら、オレは神様と一緒に 学校へ向かう。 ああ、憂鬱だ。 今日は神様がついてるから大丈夫だとは思うものの、 さんざん今までいじめられていたオレのトラウマは簡単には消えない。 「よぉーーしーーだぁーーーー」 キターーーーッツ!あいつらだ。 学生鞄をぐるぐると回しながら矢場井一味が近寄ってくる。 「なんだよーーまだ生きてんの?相変わらずうっとおしい奴だなぁ」 無視して通り過ぎようとするオレの制服の襟を葛田がひっつかまえる。     
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