【これでいいのだ】

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「テメー無視すんのかよ。ザッケンナコラー!」 葛田が手を上げ、殴られると思ったオレは反射的に頭をかばった。 「そわか」 神様の声が聞こえた ピカッと閃光が走り、瞬間沈黙が支配する。 おそるおそる防御した肘の下から覗き込むと そこには 真っ白な制服でツルピカ頭の3人がシャキーンとつっ立っていた。 「おはようございます、吉田様、きょうも素敵です」 (は・・・・・・・・????) 「お待ちしてました。ああっ、吉田様、お靴が汚れております。 どうか私のこの顔をマットの代わりにお使いください」 矢場井が妙にテカテカ光る顔を差し出した。 なんだかわからないけど、オレはさんざんいじめられた恨みもあったので、 矢場井の顔をぐりぐりと踏んづけてやった。 「ああっ、吉田様いいです、吉田様のお靴が私の顔肉にくいこんで あああああ、最高ですっ、吉田様ーーー」 オレは気持ちが悪くなって踏むのをやめた。 くっきりと靴あとの残った顔の矢場井がオレの前にひざまづいた。 「吉田様、このような汚れた道を吉田様に歩かせるわけにはいきません。 どうか私どもにおまかせください」 そういって3人は騎馬戦のようなフォーメーションを取り、オレを担ぎ上げた。 「何するんだよ!やめろ!」     
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