「後悔」

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「綺麗だったねー」 「だねぇ……」 興奮冷めやらずといった様子の友達に苦笑する。 「あーあ、アキラもとうとう結婚かよー」 「寂しくなるなー」 向こうの方では私の大切な人と同じサークルに入っていた人たちが騒いでいた。 「この幸せ者ー!」 「おい、茶化すなよー」 友達に茶化されてまんざらでもないような顔の新郎を悲しい顔で見つめる。 「アキラ……」 この場にいるのが辛くて、もっと話そうよと言う友達を断って家に帰る。 「ぐす、ひっく……あきら」 ぽろぽろと涙を流しながら大好きな人の名前を何度も呟く。 「うぅ……あきらぁ」 結局言えなかった気持ち。 大好きだと。 (私の大好きな、尊敬している、無邪気でとっても可愛い私の親友) でも言えない。 「言ったって、断られるに決まってるもん……」 大丈夫、約束は守るよ。 「いつかお嫁に行くときは一緒に喜んでね……か」 幼稚園の頃の約束を思い出す。 「アキラ、幸せになってね……」 純白のドレスに身を包んで幸せそうに笑うアキラを思い出しながら眠りにつく。 (この気持ちは、私だけの秘密)
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