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 それからコプトテルメスはコロニーに戻ることを辛うじて許されたが、コロニー一無能な戦士とされた。コプトテルメスもそれを悔しいと思うことはなかった。  コプトテルメスが尽力しなかろうが、塔の侵略は相変わらず簡単だった。巨大ないきものはそれ以降めっきり来なくなるどころか、そもそも塔には誰もいなくなってしまったからだ。また、アルマディリディウムはかみさまの正体を知った二週間後に死んだ。老衰だった。  そうして、コプトテルメスは今、かみさまのいた窓から下を覗いている。  そこは、雑草と野花が密集する、ごくごく小さな庭だった。 「ああ」  コプトテルメスは呻いた。  ふと、少し離れたところに天使たちがいることに気づく。あまりやる気はなかったが、コプトテルメスはかれらを呼んだ。かれらは、今なら解るが、きまりが悪そうにやってきた。 「きみたちは嘘を言っていたんだね?」  天使たちは無言で肯定を示した。  コプトテルメスはひとつ息をつき、そうしてどうしても知りたかった疑問を投げかけた。 「ねえね、かみさまは、本当はなんと言っていたの?」  天使たちは、同時に喋った。 「ここから出たい、とそればかり」  
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