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貴絋はそれを聞くと、深いため息をついて光一に謝った。
「朝話したろ。女の霊にとり憑かれてるって。アイツだよアイツ」
「えっ。あれ冗談じゃなかったの! 僕てっきり君がヤバい病気にでもなったのかと思ったよ」
「んなこと冗談でも言えるかよ! てかお前だってノリノリで助言してきたじゃん!」
「あれはまあ職業柄雰囲気で……」
「お前ただの小学生だろッ! あーもうイヤだ……俺の知らないところで変なことされてるんじゃないかと思うと落ち着けねーよ」
貴絋は頭をかかえてテーブルににのしかかった。光一はどうやって慰めようかと一生懸命に考える。しかしその言葉は火に油を注いでしまった。
「でもいいところもあるよっ! ほら、笑顔がとっても素敵だった!」
「キモい事言うな! ……俺が早退した日があったろ。あのハーフの女が言ってた、カフェでパンケーキ食ってたって……俺がパンケーキ食うわけねーだろって聞き流してたけど、たぶんララに憑依されてたんだ」
「確かにあの日も様子がおかしかったよ」
「ララが言ってた、無銭飲食してママに迷惑かけたって……もう俺嫌な予感しかしない」
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