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「じゃあ最後に聞くね。犬派? 猫派?」
「犬」
「オレは猫!」聞いてもないのに明吉が叫ぶ。
「おれも犬……」直也が最後なのにオチも用意せずに普通に答えた。
貴絋は光一に訝しげな視線を送りながら尋ねる。
「さっきから何なんだよお前」
光一は眼鏡を光らせてから意味深に答えた。
「松葉光一……探偵さ」
お前眼鏡してねーじゃん、貴絋はそう反論しなかった。その前に探偵はダイアナの元へ去っていったからだ。
□
「神森さん聞いてきました」
「よくやったわ、パトラッシュ」
「松葉光一です」
「失礼、コーイチ。早速報告してちょうだい」
光一は採れたてホヤホヤの情報を伝えるためにノートを開いた。
「まず彼に最初に尋問したとき、好きな女性のタイプは特にないと答えました。これは裏を返せばどんな女性でも好きだということです」
「なるほどッ! 守備範囲広いのは好都合だわ。Win……勝てる」
光一はすぐに次のページをめくる。
「好きなプリキュアを聞くと、彼はわからないと答えました。これで彼が日曜の9時以降に起床しているという裏付けが取れたことになります」
「それはどうでもいいわね……次いってちょうだい」
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