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貴絋は何故か光一の家に連れてこられた。博物館はお昼を食べてから行くことになったらしい。
「お前……いつもこんなうまいもん食ってんの」
貴絋はそのオムライスを一口食べた瞬間、頭がクラクラした。衝撃を受けたとき、目の前に星が飛ぶのって本当だったんだと感心する。
「え……大げさ過ぎでしょ」
光一は若干引いている。
料理を誉められた光一の母は嬉しそうに言った。
「ごめんねこんなものしかなくて……でもそんなに美味しそうに食べてくれると本当嬉しいわ」
「いえ……こちらこそ突然お邪魔した上にお昼までご馳走していただきまして、申し訳ありません」
「いいのよ! 光一が三時間も待たせたんだから。こっちこそごめんね」
「辻くん敬語使えるんだ……なんか衝撃」
ただし棒読みだった。
光一の部屋は、ゲームに出てくる恐竜のポスターがたくさん貼ってある。それを見てすぐに貴絋は言った。
「光一、ディノハンターワールド(ゲーム)やってんの? 俺も今やってる、オンラインで今度協力プレイする?」
「僕ディノハンター4までしかやってないんだ……プレステ4持ってないから。来年のお年玉まで待たなくちゃ」
「んなもんサンタのおっさんに貰えばいいじゃん。俺そうしたよ」
「えっ」
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