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「だいたい、同じ国民のはずなのに待遇に差があり過ぎない? 知ってる? 中枢で働いてる奴らなんて、頑丈なシェルターの中で生活できるわ、食糧は多めに回してもらえるわで、国自体が滅びるまで生き延びられるんだってさ。国自体が滅びるまでって! いったい私らの何倍の寿命なんだか。それどころか、いざこの国がヤバくなったら、中枢の奴らだけでよそへ移る計画も立ててるとか……」
「芹!」
杞紗はついに声を荒げた。その声で我に返り、自分がまずいことを言い過ぎたのに気がついたのだろう、芹はうって変わっておどおどとした様子であたりを見回した。
「憲兵とか、いないよね……?」
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