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自称神の布団が動いたタイミングを見計らって、家を出た。午前六時だった。
会社に到着し、自席に着いたのは、七時のことだった。その後、何故か三岳に、「おっはよーございまーす!」と耳元で大声を出された。腕時計が九時を指していたことから、寝落ちしたのだと解った。アラフォーは満喫で十分に眠れないらしく、目がショボショボしている。なので、眠気覚ましに缶コーヒーを三本、一気飲みした。
今日も帰宅時間を遅くしてみたが、昨日とは違った。仮眠場所をカプセルホテルに変更したのだ。なので、久しぶりに寝起きがよかった。使用料は高くなったが、三岳に叫ばれることはなくなるだろう。それはそれでよかったのだが、家でまた、不可解な出来事が起きてしまった。それは、あまり良いことではなかった。
もちろん、深夜三時にドアノブに手を掛けた。一昨日同様、自称神はちゃんと眠っていたが、そのようには見えなかった。肺が小刻みに揺れていた。また、一分間に何度も喉仏が上下していた。更に寝返りを、両手で数えられない程うっていたので、そいつが寝たふりをしていることを確信した。だからなのだろうか、寝言がやけにしっかりしていた。「アイスちょうだい」だとか「夕食サイコー」だとか言ってたので、幼稚なやつだと思った。
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