先輩と後輩

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後輩「……まさか受けてもらえたんですか? たで食う虫も好き好きと言いますが、まさかあのイケメン部長がたでを好む悪食だったなんて、幻滅とまではいきませんが予想外です」 先輩「ちょっと! 悪食とか部長に失礼でしょ!」 後輩「だって、先輩を選んだんですよね?」 先輩「選んでないよ! というかあたしを恋人にしたら悪食って失礼すぎるよ! 何なのこの後輩!」 後輩「ということは、断られたんですか?」 先輩「そうだよ。見事に玉砕だよ!」 後輩「そうですか。安心しました」 先輩「部長が悪食じゃなくて良かったね。この野郎」 後輩「そうですね」 先輩「フラれたてだと言うのに、傷口に塩を揉み込まれて唐辛子まで追加されるようなこの仕打ち。マシュマロで包むみたいな優しさが欲しいよ」 後輩「優しさですか」 先輩「……何だね。この頭を撫でる手は」 後輩「優しさがほしいと伺ったので、へこんでいる先輩の頭を撫でてみました」 先輩「……」 後輩「先輩は元気なのが唯一の取り柄なんですから、早くいつもの先輩に戻ってください」 先輩「……もう。それ励ましてるの? 貶してるの?」 後輩「励ましてます。先輩が良ければ、やけ食いにお付き合いしますよ」 先輩「……ありがと」 後輩「そういえば、失恋には新しい恋をすると良いらしいですね」 先輩「……え?」
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