1人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
また、何も無い所でもよく転んだ。
そして、最大についていないのは、父の転勤だ。
元々、大阪の割と便利な所に住んでいたのに、父の転勤で
山口県の片田舎に引越しをしたのだ。
いわゆる、左遷というやつだ。
それからの父の収入は激減し、家族の暮らしはあまり裕福ではなかった。
その後、さらなる悲劇が襲う。
なんと、父の会社が倒産してしまったのだ。
父は職を失い、しばらく失業していた。
そのため、母がパートを掛け持ちし、僕たちは絵に描いたような
貧乏な生活を強いられたのだ。
やっと決まった就職口は、工場で父は今までの半分くらいの給料しか
もらえなかった。母はパート掛け持ちの無理がたたって、しばらく床に伏した。
結局僕は、片田舎の冴えない大学ですら、受けることすら叶わなかった。
僕は親に金銭面で苦労をかけないよう、高校卒業し、すぐに就職し、
独立して一人暮らしを始めた。
今では、父も多少給料が上がり、母の病状も快方に向かい
実家は安定している。
だが、僕のほうは、相変わらずついていなかった。
お金を結構貸していた友人が突然音信不通になった。
友人は借金を踏み倒して逃げたのだ。
僕はなけなしの貯金を貸していたので、結局貯金はゼロになり
1日、食うや食わずの生活をしていた。
最初のコメントを投稿しよう!