ほどかれてつながる

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 身体が、熱を帯び、もっと触れて欲しいと思うようになっていました。  貴公子が唇を離すと、唾液が、細い糸のように、ミヒロと貴公子の唇をつなげていました。  もっと、唇が欲しいと思ったミヒロが、ねだるように貴公子を見上げると、貴公子の唇は、今度はミヒロの唇ではなく、首筋に触れました。 「ああッ」  触れたところが、ヒリヒリと痺れます。  貴公子の唇は、首筋から襟元へ分け入り、ミヒロの白い衣の襟元を広げ、乳房をあらわにしました。  食べられるのに、なんだか頭がぼうっとして、心地よくなっている、これは、神の慈悲なのかもしれない、と、思うと、ミヒロは、あばかれた身体を隠すような事はしませんでした。
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