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ミヒロは、何故、このようにもどかしいのか、触れてくれないのか、わかりませんでした。
これが、喰われるという事なのでしょうか。
もっと、痛みと苦痛をともなうと思っていたそれは、じわじわとねぶられ、溶かされる事なのでしょうか。
きっと、このまま身体を舐め回されて、じわじわと溶けていくのだ、雪人形が、日に日に溶けて小さくなっていくように。
そうであるならば、なんと、甘く、そして、いたぶられるような痛みでしょうか。
血が吹き出して、骨が軋むような痛みではありませんでしたが、ゆっくりと、じらされるような痛みが、延々と続くのかと思うと、ミヒロは、辛いような、もどかしいような気持ちになりました。
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