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「そなた、自分で何を言っているか、わかっているのか」
貴公子に尋ねられて、ミヒロは答えました。
「私は、贄でございます、龍神に召され、生きながら喰われると」
貴公子は、ミヒロの言葉の意味がわかったようでしたが、敢えて説明はしませんでした。
「そうか、では、望み通り食ってやろう」
そう言って、ミヒロの足を開き、舌を這わせました。
「ひあッ」
ミヒロは、やわらかくあたたかな舌の感触に、思わず声をあげました。
ああ、今、自分は喰われているのだ、そう思いながらも、喰われるというのは、このように気持ちのよいものだとも思っていました。
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