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『それ』は、ミヒロの足先に触れました。
つめたく、濡れた感触は、生き物のようです。
ミヒロは、仕えるべき神の眷属である生き物を思い浮かべ、振り払う事ができず、そのまま、感触の不快さに耐えました。
足先から、膝、膝から腿へ、じわじわと絡み、這ってくる感触がわかります。
耐えねば、ミヒロは思いましたが、その感触が、ミヒロの夜着の裾の中へ入り込んだ時に、思わず声をあげてしまいました。
「ひッ……」
そこで、這いずるものの感触が消えてしまったのです。
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